スピネルの歴史

   同じ場所から見つかったために、スピネルは長い間、ルビー、サファイアと混同されてきた。それほどそっくり。

スピネルが良い形の結晶として産出されれば八面体で、六角板状や六角樽状の形を示すコランダムと間違えられることはなかったが、宝石質のスピネルのほとんどが角が摩擦して発言されるため、混同されてきた。

スピネルの資質、特性

色が美しく、傷気が少なく、硬度も高い。

スピネルの種類

レッド・スピネル

冴えた赤色がルビーとは一味違う魅力。良質でしかも大きなものは、希少性でもルビーを凌ぐほどである。

ブルー・スピネル

やや緑味を帯びた青色から濃青色まで色調に幅がある。複雑に組成が変化するスピネルの特性が現れたもの。

スター・スピネル

内部に針状インクルージョンが発達したものはアステリズムを示すスター・スピネルとなる。一般に4つの光条が現れる十字スター。

カラー・チェンジ・タイプ

アレキサンドライトとそっくりで、混同もしばしば起こっている。

合成スピネル

1930年代から

商業的規模での合成が行われている。

天然に存在するブルー、ピンク、バイオレットなどの色に加えて、無色、淡青色、青緑色、黄緑色など自然では見られないバラエティも製造されている。

1990年代になって

技術的に難しさのあったレッド・スピネルの合成が現れた。