カットされた天然ダイヤモンドの価値
⇒見た目にどれだけ美しいかによって決まる。
ダイヤモンドの美しさを、定量的、絶対的に評価する方法として、4Cがある。
4Cとは、カラット(carat)、カラー(color)、クラリティー(clarity)、カット(cut)の頭文字をとつたもの。4Cの評価するスケールのうち重量スケール以外のスケールは、最初アメリカの宝石学教育機GIAが独自に開発したもの。他にもいくつかの方法がある。国際的に統一しようとする動きもあるがまだ未定。
1)カラット(carat)
ダイヤモンドやその他の大抵の宝石の重量は、メトリック・カラットを単位として測定する。
記号“ct”が用いられる。
1メトリック・カラットとは、0.200g
重量増加と希少性
2)カラー(color)
宝石品質のダイヤモンドの大半には、わずかな色が認められる。無色にどれだけ近いかが評価の対象になる。
色のグレードは、マスターストーン(基準石)’と比較して等級付けさせる。
DEF 無色
Zを超える ファンシー・カラー
カラー・グレードと希少性の程度
マスター・ストーンの例とカラー・グレード・スケール
ファンシー・カラー
3)クラリティー(clarity)
ダイヤモンドの場合、結晶形成時に取り込まれた含有物が多いほど石の透明度が下がり、輝きを損なう。
クラリティーのグレーディングは、内部の特徴(インクルージョン)と外部の特徴(ブレミッシュ)とに分類して行われる。
外部の特徴
カット傷などの在否で判断する。
外部の特徴
クラリティー・グレードと希少性の程度
クラリティー・グレード・スケール
4)カット(cut)
カットはダイヤモンドの美しさに人間が関与できる唯一の要素。
一見ガラス玉のように見える原石も、ブリリアント・カットにすると輝きが一気に増す。輝きが十分に発揮される適切なカットは、外観に影響するわけなので、石の価値を決める上で大切な要素となっている。
2004年秋
GIAが科学的で客観性のある新かつと・グレーディング・システムの概要を発表。
2006年1月から
グレーディング・レポートにカットの総合評価(エクセレント、ベリーグッド、グッド、フェアー、プアー)を記載することに伴い、同年4月から、中間法人鑑別団体協議会(AGL)が新システムの導入と実施を決めた。
ラウンド・ブリリアントのプロポーション要素
5)グレーディング・レポートの見方
ダイヤモンド・グレーディング・レポート
カットされたダイヤモンドを4つのC別に検査して、グレードした結果を記載した文書のこと
グレーディングレポートの内容
・4つのCの内容
・写真の添付
・石のサイズ(直径の最大、最小、テーブルからキューレッドまでの深さをミリメートル単位で測定)
・紫外線を当てた時の蛍光性の検査
・クラリティー特徴の記号による表示
グレーディング・レポートの例
カラット
石の重量の他に、石のカット形式やサイズが記載される。重量は 小数点以下3位まで表示することが多い。
カラー・グレード
マスターストーンと比較して、無色のDから順にZまで等級をつける。色の起源についても記載。
クラリティー・グレード
10倍拡大で検査したクラリティー特徴の程度によって決定されるのが、国際的なしきたり。フローレンスからI3までの等級が付けられる。
カット・グレード
GIAの開発した新カット・グレーディング・システムに基づいて、エクセレント、ベリーグッド、グッド、フェアー、プアーのカットスケールが表示され、自動寸法測定器で測定されたプロポーション測定値が図示又は項目別に記載される。