宝石は大きく、鉱物と有機物に分けられる。

有機物・・・動植物の組織あるいは器官であるサンゴ、琥珀、象牙、べっ甲など

鉱物・・・上記の有機物を除いてほとんど鉱物。

1)宝石名

鉱物名

化学組成と内部構造が共通する種類を同一の鉱物種として分類し、特有の鉱物名か与えられる。

例)酸化アルミニウムを主成分とする三方晶系の鉱物は色に関係なく『コランダム』と呼ばれる。

宝石名

変種毎に希少性や評価が異なることがあり、色や光学効果などに基づいた名前が与えられる。

コランダムでは、

赤色・・・ルビー

その他の色・・・サファイア

ベリル(緑柱石)では、

緑色・・・エメラルド

海水青・・・アクアマリン

トルマリンでは、

無色・・・アクロアイト

赤色・・・ルベライト

ブルー・・・インディゴライト

パープル・・・シベライト

ブラック・・・ショール

宝石名の由来

古くから知られる宝石

石に因んだギリシャ語やラテン語に由来

ルビー

赤を意味する『ルベウス』から

サファイア

青を意味する『サフィルス』から

ムーンストーン

シラーと呼ばれる月光のような青白い効果を示すことによる

ブラッドストーン

緑色の地色に赤色斑が点在することに由来

近年では

最初に発見された地名に由来

ゾイサイト(ブルー・ゾイサイト)

別名タンザナイト

グリーン・グロッシユラー・ガーネット

別名ツァボライト

鉱物学者の名前

クンツァイト

特徴的な色から

ロードライト・ガーネット

2)フォールス・ネームとコマーシャル・ネーム

フォールス・ネーム(誤称)

一般的でない天然石の場合、正式な名称よりも、むしろ見かけのよく似た高級宝石の名を取ったフォールス・ネームが使われることも多い。

シトリン(黄水晶)

トパーズ・クォーツとかリオグランデ・トパーズとか呼ばれてきた。(トパーズではない!)

翡翠に似た緑色半透明石

原産地や加工地の名前を付けて

○○翡翠、○○ジェードと呼ばれた。

レッド・スピネル

「黒太子のルビー」

ダイヤモンドの類似石(合成石、人工石)

キュービック・ジルコニア

☆フォールス・ネームとコマーシャル・ネームの使用は宝石の本質的な評価を錯覚させるものであり、決して望ましいことではない。